次に来る!悪役令嬢漫画シリーズ第一弾!「悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王は民の為に尽くします。」をご紹介します。
悪役令嬢モノで、元々なろうに連載されていたものです。アニメ化も予定しており、確実に人気になるのは間違いないのですが、実は一点だけ問題がありまして……。
この漫画、作画担当の体調不良により連載が終了してしまっているのです。なので現在3巻までしか刊行されてないのですが、非常に出来の良い漫画なので「ラスため」の入り口として是非お手に取ってみて下さい。
ゼロサムオンラインで1話~3話を2023年02月現在も無料配信しているので、是非見てみて欲しいです。
題名:悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王は民の為に尽くします。
原作:天壱
漫画:松浦ぶんこ
オススメ度:★★★★★
属性タグ:なろうコミカライズ、悪役令嬢転生モノ、乙女ゲー世界への転生、最強主人公、画力が高く心情描写が上手い、12歳くらいの子供たちが主軸の物語、連載終了済み
作品紹介・推しポイント
- 作品紹介
乙女ゲーム「君と一筋の光を」の世界の悪役令嬢に転生した主人公のお話。
悪役令嬢と言ってもゲームの最強のラスボスでもある。本来のゲーム世界では、幼い頃から悪逆非道の限りを尽くす存在だったが、転生者である記憶が蘇った事で大きくゲームのシナリオを変えて行くことになる。本来のゲームとしての進行を想起させながら、現在の状態とが交互に話が進み、少しずつ絶望的な未来が希望へと塗り替わっていく様が見られる。
主人公が誰かの為を想い行動する姿に、攻略対象キャラクターは次第に主人公の為に自身が出来ることを考え行動をし始めるというお話です。また本来のゲーム主人公である妹とも仲良くなり、12歳前後の子供たちのキャッキャウフフする姿はそれだけでお腹一杯になれます(個人の感想です)。
3巻で終了してしまっているのが非常に残念ですが、経緯的に仕方ないとも言えます。
こちらの連載が継続していれば、間違いなく大ヒット作になったと思いますので取り上げをさせていただきました。2023年07月よりアニメ化が決定しているので、注目作になるのは間違いないですね。
- 推しポイント
12歳前後のキャラクター同士のお話なので、恋愛というよりは親愛の情として描かれているところが個人的に非常に良いなと思う部分です。人の為に行動する主人公、それに感化される周囲の人たちという構図がとても綺麗で美しく、またそれを丁寧に心情を描写する作画も相まって非常に良い出来になっています。
特殊能力が存在する世界で、主人公のプライドには予知の能力が、義弟には瞬間移動能力があり、それらを駆使した内容となっていますが、ゲームを知っている主人公が「予知」という特殊能力という風に活用されているのは非常に面白い発想ですね。
ストーリー紹介(若干のネタバレ有り)
1巻では、主人公が乙女ゲーの世界に転生していることに気づく所から始まります。
転生先であるプライドは、ゲームの中では最強外道のラスボスとして君臨する女王ですが、まだ8歳の自分には取り返しがつくのでは……?と微かな希望を抱き、ゲームの強制力に怯えつつも未来を変えて行きます。本来のゲームでプライドの最初の毒牙にかかるのは義弟のステイルですが、主人公は義弟と真摯に向き合うことで、いつしか義弟の信頼を勝ち得ることとなります。
だから、もし……私が最低な女王になったら、ちゃんと私を殺してね
悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王は民の為に尽くします。 コミックス1巻 第3話 P.86
主人公がゲームの強制力で、いつか大罪を犯してしまわないかという恐怖から、ステイルに告げた言葉です。何かを強烈に恐れているプライドをステイルは何としても助けようとする決意をしていく一連の流れの心情描写がきちんと描けていることで、陳腐化されずに非常に読み易く、気持ちの良い漫画になっています。
2巻では、ある日騎士団の演習を見学に来ていたプライドとステイルの下に、他国へ合同訓練に向かっていた騎士部隊から緊急の連絡が入ります。特殊な通信で奇襲を受けた部隊と連絡を取っていた所、どうにもならない状況になり、騎士団の団長を見捨てるしかない状況に陥りましたが、そこでプライドはステイルに告げます「私をあの戦場に!」。
ステイルの特殊能力は瞬間移動であり、自身と同じ程度の重さのものなら瞬間的に現地へ移動させることが出来た為、物資供給をしていましたが、打開策がなくなった事で最強のラスボスである主人公が向かうことで自体の解決を図ろうとします。
3巻では、宰相であるジルベールにスポットが当たります。彼はあらゆる手を尽くしてでも最愛の妻を助けたいと願っていましたが、病の進行を止められず、ただただ死を待つのみという状態でした。
彼が最後に縋ったのは、この世界特有の「特殊能力」で、病を治す特殊能力保持者を探し続けていました。しかし5年以上の歳月をかけても見つけることが出来ず……。
この話もきちんと3巻の中で完結しているので、キリの良い形で終わっていますが、松浦ぶんこ先生のコミカライズはここまでで終わりになります。体調不良で連載を続けるのが難しいという判断で、非常に残念ですが、3巻まででも読む価値は十分にある内容でした。他の方がコミカライズしたとしても、このクオリティを超えるのはなかなか難しいと思います。
小説について
元々小説家になろうに投稿をしていたので、現在でもなろうにWEB版があります。
コミックスを読んで続きが気になった場合には、コミックス自体が3巻までしか発売されていない事もあり、是非続きを読んで欲しいです。
ノベル版も存在しており、こちらは2023年02月現在、6巻まで刊行されています。
コミックスの出来が良いので、是非コミックスを読んでラスためワールドを気に入ったら、ノベルの方にも手を伸ばしていただければと思います!
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